出産

自然分娩と帝王切開を経験して感じた4つの違い

私は息子を自然分娩で、娘を帝王切開で産みました。初めての妊娠・出産となる息子の時も色々と気になり母や友達に聞いたり、ネットで調べまくったりしましたが、逆子が治らず、帝王切開になった娘の出産の時も、息子の時と同じくらい不安になり色々と調べました。

1人のママが自然分娩と帝王切開を経験することは稀だと思います。今回は、これから出産するママやいつか出産したいと考えている女性に向けて、私が感じた自然分娩と帝王切開の違いについて、ご紹介したいと思います。出産には同じものは1つとないと言われます。これからご紹介する違いは、あまたあるお産の中から、あくまで私が経験した2つの例を比較したものです。

出産日を自分で決める帝王切開、いつになるか不明な自然分娩

妊娠中の経過が良好で、自然分娩が決定しているママが、妊娠後期に差し掛かると気になり出すのが「いつ生まれるの?」という疑問。妊娠初期の検査で、出産予定日はわかりますが、統計上、出産予定日にぴったり生まれてくる赤ちゃんは20人に1人なのだとか。特に、初産では、出産予定日から遅れて産まれがち。

でもそんなこと関係なく、出産予定日が近づいてくると家族や友達から絶対聞かれます。「まだ?」「もう生まれそう?」「予定日過ぎたよね?」と。「いつ生まれるか、一番知りたいのは私だよ!!」と、私も何度となく心の中で叫びました。産休で2ヶ月離れていた職場の同僚から、「もう生まれた?」と予定日直前にメールが来た日には、なんだか産んでいないのが申し訳ない気さえ、していました。(今思うと、気にかけてもらって感謝すべき!)

そう、自然分娩は出産の予定が立たないのです。「初産は遅れるから〜!」と悠長に構えていると、「親戚の子は、1ヶ月くらい早く生まれたよ!」なんて、母から脅かされたりして、臨月に入ると自由に外出することもままならず、里帰りだった私は、実家でおとなしく過ごしていました。結局、息子は予定日から1週間も遅れて出て来たのですが、予定日間近はハラハラドキドキで、遠くの外出は愚か、夜もぐっすり眠れませんでした。

一方の予定帝王切開だった娘の出産。逆子だったため、出産日ギリギリまで逆子が治って自然分娩になる可能性はありました。実際に、手術当日の朝も逆子が治っていないかエコーでチェックしたくらい。それでも、手術日が決まっていると、予定が立てやすいです。しかも、私がお世話になった産院では、指定された週からママが日を選べたのです。娘の誕生日を好きに選ぶのは、かなり不思議な気分でした。お兄ちゃんが18日生まれだったので、娘も18日に。毎月同じタイミングで月齢が上がっていくので、地味に気持ちいいです。←これは微妙に帝王切開の利点かも。

逆子が治って自然分娩に変更になる可能性はありましたが、それでも出産日が決まっていると、予定が立てやすい。里帰りの期間が決めやすかったり、保育園に通う息子の登園予定や、出産間際まで続けていたWEBライターの仕事の調整などもしやすかったです。

産むまでが痛いのが自然分娩、産んでから痛いのが帝王切開

わたし、帝王切開の痛みをなめてました。というのも、自然分娩で産んだ息子のお産がかなりの難産だったから。難産の詳細はこちらで、お伝えしています。端的にいうと、トータル3日間、陣痛に耐えて出産後は輸血をしたんですが、帝王切開が痛いと言っても、それより難産になることはないだろう!と、謎の確信を持っていました。

確かに、帝王切開の手術自体は、先生や助産師さんの的確なアドバイスと麻酔の力もあって、全く痛くないです。麻酔の注射が痛いという人もいますが、私は全く痛くなかったです。もちろん、お腹を切られる時も痛くないし、術後も2日間くらい(病院によって異なる)は背中からずっと点滴を入れているので、違和感はあっても「イッターイ!!!!」という感じはないです。

で、痛くなるのが麻酔を抜いた術後3日目から。抜いたその日の夜は、痛くて寝れなかったです。正確には、1〜2時間くらいはベットで気を失ったと思います。それ以外は、夜間授乳をしてベットで横になり、痛みと戦っていました。ママって、本当に過酷な商売。お腹を10センチ以上切って(私は20センチほど)3キロの赤ちゃんを出したのですから、当たり前ですが、傷の痛みと後産(子宮の収縮)の痛みとが一気に押し寄せて来て、、、いたい。ひどい鈍痛がお腹を中心に、下半身全体に広がります。

入院中は毎日、2歳過ぎの13キロになる息子が元気にお見舞いに来てくれたんですが、「だっこー!」と言われるたびに、ソフトに回避。「あれ?これ退院後、わたし育児できる?」と、2歳児と新生児を見つめては、疑問と不安と痛みに何度も襲われました。

あくまで私の感覚ですが、自然分娩と帝王切開の痛みを全部コミコミで割合化すると、自然分娩:帝王切開=10:7くらいです。自然分娩で超スピード安産の人だったら、帝王切開の手術後の痛みの方がきついと思います。お産って、逃げ道ないです。どんなお産も、ママの全てをかけて取り組まないといけないもの、そう思い知らされました。

産後、下半身に違和感がある自然分娩、傷が残る帝王切開

自然分娩の後は、下半身全体がグラグラするような違和感が数週間残りました。骨盤と子宮口を子どもが出てくるレベルまで開いているから、当たり前ですが、その強烈な記憶も相まって、変な体勢でいたら骨盤が歪みそうな違和感というか恐怖感が残っていました。ガードルを履いたり、簡単な体操をしたりもしましたが・・・。毎日の育児と家事でそのうちに忘れてしまい、たぶん私の骨盤は今もかなり歪んでいます。

一方の帝王切開。帝王切開といえども妊娠中に子宮口が開いているらしく、(だから産後1ヶ月間の入浴は禁止)骨盤の歪みなども多少はあるのかもしれませんが、やはり自然分娩よりは違和感ないです。それ以上にお腹の痛みと傷跡が印象深い。「あー、お腹切ったんだな」と傷を見るたび思います。痛みも1ヶ月くらいは地味に続きます。毎日徐々に減るので、産後ほどの強烈な痛みは、退院時には無くなっています。

帝王切開の傷跡には、ケロイド化するのを防ぐお薬があるので、産院で購入できる場合は買ってください。助産師さんによるとケロイドは1度症状が出てしまうと、治らないのだとか。下着に隠れて見えなくなるし、何より子どもを産んだママの勲章!なのですが、出来ればわからないくらいに治したいですよね。毎日、先述の薬を塗っていますが、産後3ヶ月の私のお腹には、まだしっかりと傷跡があります。

爽快感を味わえる自然分娩、喪失感を味わった帝王切開

出産前後の感覚は、本当に個人差があるし、本当にあくまでも私の感想です。

自然分娩で息子を産んだ時、死ぬほど痛かった陣痛が終わり、数ヶ月におよぶお腹の重さから解放される喜びと、自分の力で息子を世の中に産み落とせた達成感が体中を駆け巡り、これまでに感じたことのない爽快感と自信を体感しました。「私、これから何でもできる!!」と思ったくらい。感情も高ぶりまくりで、大号泣しました。

こんな風に感じるママは、多いと思いますが、一方で、痛すぎて瀕死!子どもを可愛いと思う余裕ゼロだった。というママもたくさんいます。本当にお産によって感じ方は様々。

私の場合、帝王切開では、そんな爽快感は皆無でした。手術が始まってしまうと、ものの10分程度でお腹から赤ちゃんが出てくるのですが、なんせ下半身に強烈に麻酔が効いているので(効いていないとやばい)、何も感覚がないまま赤ちゃんが目の前に現れます。それでも、産声を聞いたときは泣きました。でも泣いている私を見て先生がポツリ「何で?感動した?」と。先生も思わず言ってしまうほど、帝王切開でのお産は淡々と終わります。

傷の痛みが出てくる術後3日目の夜、痛みに耐えながら私はこんなことを思いました。

逆子が治せなかったのは、逆子体操をサボっていた私の責任だ。親からもらったお腹を20センチも切って、娘も自分がいたいと思える時まで、十分にお腹で育ててやれなくて、(予定帝王切開は陣痛が来てしまわないように、38週あたりで手術することがほとんど)親と娘に不孝なことをしてしまった。なんてことしてしまったんだ。

と。傷のないそれまでの体と、自然分娩で産めたかもしれない出産、という2つを、喪失した感覚。

これが間違っているとか、合っているとか、そういうことではなく、術後3日目の夜中に私はこう感じました。

<今日のおせっかい>
自然分娩も帝王切開も、立派なお産!なんて言いません。それぞれのお産で感じること、ぜーんぶママの人生最大の思い出として、一生大切に、勲章としてお墓まで持っていきましょう。